Blender(ブレンダー)は、世界中のクリエイターが愛用する無料&オープンソースの3D制作ソフトです。
「Blenderで何ができるの?」という初心者から、「映像・ゲーム制作にも使えるの?」という中級者まで、多くの人が気になる機能を網羅しています。
モデリングからアニメーション、VFX、ゲームアセット制作まで、商用利用も可能な強力ツール。
本記事では、2025年最新のBlenderでできること・活用方法・学び方をまとめて解説します。
1. 3Dモデリング
Blenderの中心機能である「3Dモデリング」では、アイデアを立体的に形にできます。
人物や動物、ロボットなどキャラクターはもちろん、建物も植物も街も3Dデータとしてモデリングして色や質感なども自由に表現することが可能です。
私も最近Blenderを使用する機会が増えてきたのですが、かつては有料の3Dソフトでしかできなかったことが全てできてしまうという現実に驚くばかりです。
◎スカルプト機能で有機的な形状を再現
◎ゲームや映像用の高・低ポリゴンモデルの作成
2. アニメーション制作
作成した3Dモデルを動かすことで、映画やCM、YouTube用の映像も作れます。
3Dモデルキャラクターは制作に慣れていないと制作するのに時間がかかるためBOOTHなどで無料配布しているものや気に入ったものがあれば購入しても良いと思います。
3Dモデルはもちろんカメラも自由に動かすことができるので、アングルにこだわった臨場感のある映像も制作可能です。
時間軸のコマ割りでアクションを入力してアニメーションにするという基本的な構造なのでAfterEffectなどの動画編集を触ったことがある人なら理解が早いと思います。
◎カメラワークやオブジェクトアニメーション
◎モーションキャプチャーとの連携
3. 高品質レンダリング
完成したモデルやアニメを、高画質な画像や映像として出力可能です。
パソコンのスペックによってレンダリングの時間は変わってきますが、映画にも耐えうる高解像度のものも出力できるため幅広い目的に対応できる点も素晴らしいです。
ちなみに私の私物のMac book airだと「Cycles」はかなり時間がかかってしまうため「Eevee」での出力がほとんですが、それでもYouTubeで映像を見せる分には問題ないレベルでした。
◎高速プレビュー向けの「Eevee」
◎作品ポスターや動画素材として活用
4. VFX(視覚効果)制作
VFXは、実写映像にCGを合成して新たな映像体験を生み出す技術です。
Blenderでは爆発や炎、煙、流体などのシミュレーションを作成でき、映画やCMなどの演出に活用可能。カメラトラッキング機能を使えば、動く映像にも自然にCGを合成できます。
◎爆発・煙・炎などのシミュレーション
◎カメラトラッキングで自然な映像合成
5. 2Dアニメーション(Grease Pencil)
Blenderには「Grease Pencil」という2Dアニメーション機能が搭載されており、手描き風のアニメやイラスト制作も可能です。
3D背景と2Dキャラクターを組み合わせた作品や、アニメーション付きの絵コンテ作成など、多彩なビジュアル表現に対応。アニメ制作にも使えます。
◎3D背景+2Dキャラクターの融合
◎漫画や絵コンテ作成
6. ゲームアセット制作
ゲーム制作では、キャラクターや背景、アイテムなどの3Dアセットが欠かせません。
BlenderはUnityやUnreal Engineなどのゲームエンジンと高い互換性を持ち、PBRテクスチャでリアルな質感を再現可能。最適化された軽量モデルも作成でき、ゲーム開発に直結します。
◎PBRテクスチャによるリアル表現
◎最適化された低ポリモデルの書き出し
7. プロダクトデザイン・3Dプリント
Blenderはエンタメ分野だけでなく、工業製品や雑貨、アクセサリーなどの試作にも利用可能です。
3Dプリンター向けにSTL形式で書き出せば、オリジナルフィギュアやプロトタイプを物理的に出力できます。デザインと実物制作の橋渡し役としても優秀です。
◎家具やインテリア製品の3D設計
◎STL形式での3Dプリント出力
8. 動画編集機能
意外にもBlenderには動画編集機能(Video Sequence Editor)があり、カット編集、エフェクト追加、音声調整まで対応可能です。
外部ソフトを使わずに、モデリングやアニメーションの映像を直接編集できるため、作品制作のワークフローを効率化できます。
◎映像エフェクト追加
◎簡易的なYouTube動画制作
Blenderを学ぶメリット
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無料でプロレベルの3D制作が可能
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モデリングからVFXまでワンストップで完結
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商用利用OKなので仕事にも使える
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世界中にチュートリアルやユーザーコミュニティがある
まとめ
Blenderは、無料なのに映像・ゲーム・プロダクトデザインまで幅広く使える万能3D制作ソフトです。
これだけ多くのことができるBlenderが無料ということは、当然ながらそのユーザーも増え続けているということ。ユーザーが増えれば何が起こるか?それは3D制作ソフトにおけるBlenderのシェアがいずれはスタンダードになっていく可能性もあるということなのです。
現在はMAYAが3Dソフトではトップシェアですが、Blenderはコミュニティーも盛んで情報も拾いやすくプラグイン、アドオンの開発量も多く、無料がゆえに新規ユーザーは増え続けていくわけですから、業界がどのように変化していくのかとても興味深いですね。
今後、3Dや映像需要がますます高まるため、 Blenderのスペシャリストを目指せば自ずと道は切り開けそうです。初期投資ゼロで始められる副業としても将来性の高いスキルと言えるでしょう。